DeepSeekがアリババを拒否:500億ドルの資金調達ラウンドでビッグテック統合より独立を優先

中国のAIモデル企業ディープシーク(DeepSeek)は、Qwenシリーズで知られるが、アリババとの500億ドルの資金調達ラウンド交渉を打ち切った。関係者によると、アリババが求めた深いエコシステム統合に対し、ディープシークは独立したモデル企業としての立場を堅持したという。アリババはディープシークを、トンイー研究所、Qwen部門、ウーコン部門を基礎モデルやB2B/B2Cアプリで統合する「アリババ・トークン・ハブ」に組み込もうとしたが、ディープシークの経営陣は主権を譲らなかった。
関係者による主要な事実
- 評価額とラウンド規模: ディープシークは4月に3000億人民元(約410億ドル)と評価され、500億人民元(約68億ドル)の調達を目指していた。フィナンシャル・タイムズは後に最終評価額が約450億ドルと報じた。
- 投資家の綱引き: テンセントは最大20%の株式取得を提案したが、ディープシークは支配権の希薄化を拒否。アリババの提案は、その社内エコシステムが優先事項と見なされなかったこともあり、頓挫した。
- 資金状況: ディープシークは決して資金難ではない。親会社のハイフライクオント(High-Flyer Quant)は700億人民元を運用し、2025年の年率リターンは56.55%。パフォーマンス報酬だけで7億ドル以上を生み出している。創業者の梁文鋒氏は、商業化を強要する外部資金調達を拒否すると明言している。
- 今、資金調達する理由: 今回のラウンドには二つの目的がある。AI競争のための計算リソースや研究開発資金の補填と、従業員の定着を図るための市場評価額の確定だ。
- 国家の関与: 中国集成回路産業投資基金(ビッグファンド)がラウンドを主導する協議中。アナリストは、国有資本が重要な役割を果たし、ビッグテックへの依存度を減らす可能性があると見ている。
- 創業者の姿勢: 梁文鋒氏は約3年にわたり、大手企業を寄せ付けずにきた。株式の希薄化や投資家主導の商業化を受け入れない。同社は、その技術的理想主義を理解する投資家を求めている。
市場の動向
AIモデル企業が必死に資金を求める時代は終わった。ディープシークには必要な以上の投資希望者がおり、同社は最も制約の少ない条件を要求できる立場にある。ある投資家は、「今や投資家が梁文鋒を追いかけ、誰を選ぶのか待っている」と語る。
アリババとの契約破談は、根本的な緊張関係を浮き彫りにした。ビッグテックはAIスタックをエンドツーエンドで所有したい(アリババのトークンハブはすでにモデル研究開発からタオバオ、アマップ、支付宝などの消費者アプリまでカバー)が、ディープシークは中立的なモデル提供者であり続けたいのだ。
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